令和7年7月、熊本市保健所管内においてカンピロバクターを原因とした食中毒が発生しました。
有症者数は2名で、主な症状は下痢、発熱で現在は回復しています。
原因施設は管内の飲食店であり、当該店舗で提供された食事が原因とする食中毒と断定され、
2日間の営業停止措置がとられました。
令和7年8月、熊本市保健所管内において同様の食中毒が発生しました。
【カンピロバクターとは】
カンピロバクターは、家畜の流産、胃腸炎、肝炎等の原因菌として獣医学分野で注目されていた菌で、
ニワトリ、ウシ等の家きんや家畜をはじめ、ペット、野鳥、野生動物など多くの動物が保菌しています。
1970年代に下痢患者から本菌が検出され、ヒトに対する下痢原性が証明されましたが、
特に1978年に米国において飲料水を介して約2,000人が感染した事例が発生し、世界的に注目されるようになりました。
【症状について】
症状については、下痢、腹痛、発熱、悪心、嘔気、嘔吐、頭痛、悪寒、倦怠感などであり、
他の感染型細菌性食中毒と酷似します。多くの患者は1週間ほどで治癒します。死亡例や重篤例はまれですが、
乳幼児・高齢者、その他抵抗力の弱い方では重症化する危険性もあり、注意が必要です。
また、潜伏時間が一般に1~7日間とやや長いことが特徴です。
また、カンピロバクターに感染した数週間後に、手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす
「ギラン・バレー症候群」を発症する場合があることが指摘されています。
【原因食品について】
生の状態や加熱不足の鶏肉、調理中の取扱い不備による二次汚染等が強く示唆されています。
平成27年に国内で発生したカンピロバクター食中毒のうち、原因食品として鶏肉が疑われるもの
(鶏レバーやささみなどの刺身、鶏肉のタタキ、鶏わさなどの半生製品、加熱不足の調理品など)が
92件認められています。
【鶏肉の取り扱いについて】
健康な家きんであっても、腸管内などにカンピロバクターやサルモネラ属菌などの食中毒菌を保有している場合があります。
現在、食鳥処理の技術ではこれらの食中毒菌を100%除去することは困難であり、
鶏肉や内臓からカンピロバクターが高頻度で検出されます。
したがって、食中毒予防の観点から
生や十分に加熱されていない鶏肉を食べないよう、
食べさせないようにしましょう。
【対策】
○食肉を十分に加熱調理(中心部を75℃以上で1分間以上加熱)すること。
未加熱又は加熱不十分な鶏肉料理を避けること。
○食肉は他の食品と調理器具や容器を分けて処理や保存を行う。
○食肉を取り扱った後は十分に手を洗ってから他の食品を取り扱う。
○食肉に触れた調理器具等は使用後洗浄・殺菌を行う。
厚生労働省よりパンフレット(PDF)が配布されていますので、施設管理者の方や従業員の方のご一読をお願いいたします。
(飲食店向け)鶏肉は十分に加熱して提供しましょう
(消費者向け)飲食店での外食時にも要注意
出典:厚生労働省ホームページ
